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我が家でできる応急手当

更新日:2022年8月29日

応急手当の重要性

救急車が要請を受けてから現場に到着するまでの平均時間は全国平均8.9分であり、両市においても7.8分です。この空白の時間が傷病者の生命を大きく左右することになります。

傷病者の命を救い、社会復帰に導くために必要となる一連の行いを「救命の連鎖」といいます。「救命の連鎖」は「心停止の予防」「心停止の早期認識と通報」「一次救命処置(心肺蘇生とAED)」「二次救命処置と心拍再開後の集中治療」の四つの輪で成り立っており、この四つの輪が途切れることなくすばやくつながることで救命効果が高まります。

四つの輪

四つの輪(救命の連鎖)

応急処置をした場合との比較

心肺蘇生法の手順(中学卒業程度)

1.反応(意識)の確認

傷病者の耳もとで「大丈夫ですか」または「もしもし」とだんだん声を大きくさせながら両肩をたたき、反応があるかないかをみます。

反応の確認

2.119番通報と協力者への依頼

反応がなければ、大きな声で周りの人へ助けを求めます。駆けつけてきた人に「あなたは119番へ通報してください」、「あなたはAEDをもってきてください」と具体的に依頼します。

119番通報と協力者への依頼

3.呼吸の確認

傷病者が「普段どおりの呼吸」をしているかどうか確認します。傷病者のそばに座り、10秒以内で傷病者の胸や腹部の上がり下がりを見て「普段どおりの呼吸」をしているか判断します。反応は無いが「普段どおりの呼吸」がある場合は様子を見るか回復体位をとりながら応援や救急隊の到着を待ちます。

呼吸の確認 回復体位

4.胸骨圧迫

傷病者に「普段どおりの呼吸」が無い場合、あるいはその判断に自信が持てない場合には、心停止と判断し、直ちに胸骨圧迫を開始します。

胸骨圧迫 胸骨圧迫の姿勢

5.人工呼吸

(1)気道確保(頭部後屈あご先拳上法)

傷病者ののどの奥を広げて空気を肺に通しやすくします。片手を額に当て、もう一方の手の人差し指と中指の2本をあご先(骨の固い部分)に当てて、頭を後ろにのけぞらせ(頭部後屈)、あご先を上げます。(あご先拳上)

気道の確保 頭部後屈あご先拳上法

(2)人工呼吸

気道を確保したまま、額に当てた手の親指と人差し指で傷病者の鼻をつまみます。口を大きく開けて傷病者の口を覆い、空気が漏れないようにして、息を1秒かけて2回吹き込みます。その時に傷病者の胸が上がるのを確認します。

人工呼吸

6.心肺蘇生の継続

胸骨圧迫を30回連続して行った後に、人工呼吸を2回行います。この胸骨圧迫と人工呼吸の組み合わせ(30:2のサイクル)を、救急隊員と交代するまで絶え間なく続けます。人工呼吸ができない場合には、胸骨圧迫のみ行います。

胸骨圧迫 人工呼吸

胸骨圧迫30回

  • 胸の真ん中(胸骨の下半分)を圧迫
  • 強く(胸が約5センチメートル沈み込むまで)
  • 早く(1分間に100~120回のテンポ)
  • 中断時間を短くし、絶え間なく続けます
  • 圧迫と圧迫の間は、胸がしっかり元の高さに戻るまで十分に力を抜く(胸から手を離さずに)

人工呼吸2回

  • 口対口で鼻をつまみながら息を吹き込む
  • 胸が軽く上がる程度吹き込む
  • 1回約1秒かけて2回続けて吹き込む
  • 2回の吹き込みに10秒以上時間をかけない

AEDの使用

心臓が突然止まるのは、心臓がブルブルと細かくふるえる「心室細動」が原因となることが少なくありません。この場合には、できるだけ早く心臓に電気ショックを与え、心臓のふるえを取り除くこと(これを「除細動」といいます)がとても重要です。
AEDは、この電気ショックを行うための機器です。コンピューターによって自動的に心室細動かどうかを調べて、電気ショックが必要かどうかを判断し、音声メッセージで電気ショックが必要かどうかを指示してくれますので、一般の人でも簡単で確実に操作することができます。

1.AEDの電源を入れる

AED本体の電源ボタンを押します。(ふたを開けると自動的に電源が入る機種もあります。)電源を入れたら、それ以降は音声メッセージと点滅するランプの指示に従って操作します。

AEDの操作 電源の投入

2.電極パッドを貼る

傷病者の衣服を取り除き、胸をはだけます。電極パッドを袋から開封し、電極パッドをシールからはがし、粘着面を傷病者の胸の肌にしっかりと貼り付けます。機種によっては、電極パッドのケーブルを接続するために、ケーブルのコネクタをAED本体の差込口(点滅している)に差し込むものがあります。

電極パッド 電極パッドの貼り付け

3.心電図の解析

電極パッドを貼り付けると“体に触れないでください“などと音声メッセージが流れ、自動的に心電図の解析がはじまります。このときAEDの操作者は「みなさん、離れてください!!」と注意を促し、誰も傷病者に触れていないことを確認します。

心電図解析時の警告

4.電気ショック

AEDが電気ショックが必要と解析した場合は“ショックが必要です“といった音声メッセージとともに自動的にエネルギーの充電を始めます。充電には数秒かかります。充電を完了すると“ショックボタンを押してください“といった音声メッセージとともに、ショックボタンが点灯して、充電完了の連続音が出ます。
AEDの操作者は、「ショックを行います。皆さん、離れてください!!」と注意を促し、誰も傷病者に触れていないことを確認して、ショックボタンを押します。

電気ショック時の警告 ショックボタン押し込み
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